みなさんの愛犬は、ご飯ちゃんと食べますか?
今、愛犬の食事が一番の心配です。
我が家の愛犬もこちゃんは、6ヶ月を過ぎた頃からドライフードをふやかさずドライのままあげるようにしました。
はじめはなんだか食べにくそうで、そのうちあんまり食べなくなりました。
ドライのままにせずふやかす時間を短くしてあげたり、液状の栄養食をトッピングしたりあれこれ試しましたがイマイチ・・・。
「ずっと同じ餌だったので飽きちゃったのかな」と思ってなんとなく良さげなフードを購入して、さくっと取り替えました。
「さくっと」
・・・これがいけませんでした。
ドライフードを変える時は一度に変えずに、新しいものを少し今まで食べていたものに混ぜ1週間から10日かけて、少しずつ混ぜる割合を増やしながら新しいフードにチェンジするのが正しいやり方です。
いきなり変えてしまったからますます食べなくなるし緑の便が出ちゃうし…。
ご飯って本当に大事です!
幼犬(パピー)用のフードは高カロリー
犬の成長において「一年という時間は人間で言えば4年ぐらい」と言われています。
でも生まれてから最初の一年は一気に人間の17、8歳まで成長し、特に最初の半年は成長のスピードもとても早いのです。
成長のためには栄養がたくさん必要になりますが、体はまだ出来上がってないので幼犬用のフードは高カロリーとなっています。
与え方も、消化にかかる胃の負担を減らすため生後6ヶ月までは1日3回に分けてあげるのが基本です。
この時期は、消化を助けるできるだけ品質の良いフードを選びたいですね。
ふやかす時に水分が多すぎると下痢をしちゃう事もあるので、気をつけて下さい!
ドライフードを食べなくなったのには理由がある!
「ドライフードと缶詰どちらが美味しそうに見えますか?」
多くの人の答えは「缶詰」だと思います。
私たちと同じように、犬だって乾燥しているものよりみずみずしい物の方を食べたいんです。
乾燥したものだけを食べ続けていては、長生きできないのです。
缶詰やパウチに入ったフードは全体の70%が水分なので食べやすく胃にも優しいのです。
7時間前後で消化するのも安心ですね。
ドライフードは万能食ではない。4つの欠点に注意!
6ヶ月を目安にドライフードをふやかさずにあげたらあまり食べなくなった理由。
〈消化に時間がかかる〉
少なからず、胃に負担がかかっていたのでしょう。
〈品質が落ちてくる〉
酸化防止剤が入っているとは言え、袋を開けた瞬間から湿気により酸化が始まります。
見た目では分かりませんが、一日一日とまずくなるご飯を食べるわけです。ドライフードを購入する時は、できれば小袋のものにすると良いでしょう。
また、密閉できる容器での保存をお勧めします。
〈飽きる〉
少しずつ湿気てくることに加え、ずっと同じものだとやっぱり飽きてきます。
液状の食事をトッピングしたり時々缶詰をあげたりとバリエーションをつけるといいでしょう。
〈アレルギー〉
同じものだけを食べ続けていると、その主成分に対してアレルギー反応が出てしまうことがあります。
予防するためには、例えば「同じメーカーで牛が主成分のフードが一袋なくなったら次は豚が主成分のフードをあげる、その次は鷄が主成分のフード」というように主成分が違うフードを順番にあげてみるのがいいでしょう。
この時、主成分が違うフードを一緒に混ぜて食べさせてはいけません。
トッピングに使うものもいくつか種類があるといいですね。
ドライ 半生 手作り食 無添加 一番いい食事って結局?
「ドライフードは万能食ではない」けれど手軽で便利です。
ドライフードを出来るだけ長く美味しく食べてもらうためには、酸化させない管理が大事です。
〈ドライフードと半生フードの添加物〉
総合栄養食のドライフード
品質を保つ目的で保存料や酸化防止剤が含まれています。
食事から取りにくいビタミンやミネラル、アミノ酸などもバランスよく配合されています。
避けたい添加物 「着色料」「発色剤」
これらの添加物は見た目を良くするためのものです。
もともと犬は見た目(視覚)ではなく臭い(嗅覚)で食べ物を判断します。犬の食べ物にとって見た目の良さは意味がないので、この着色料や発色剤の添加物は不必要です。
半生フード(セミモイストタイプ)
しっとりさを保つため保湿剤が使われています。
避けたい添加物 「プロピレングリコール」
半生フードにはこのプロピレングリコールが多量に使われている可能性があります。
保湿剤としての添加物ですが、溶剤であり危険な添加物です。
犬の場合少量なら問題ないとも言われていますが、キャットフードではあまり使われていません。
猫が食べたことで赤血球に異常が見られたという報告があったからです。
犬なら問題ないのかは疑問ですが、半生フードを主食として与えるのは避けたほうがいいかもしれません。
〈三種類の食事〉
総合栄養食
必要な栄養がバランスよく配合された主食としてのフードです。
新鮮な水と一緒に摂取するとそれぞれの成長段階で健康が維持できるとされています。
一般食
副食、おかずのようなもの。
特定の栄養を調整したりカロリーを補給したり、嗜好増進の目的もあります。
おやつなどは与えすぎるとカロリーの摂り過ぎとなり肥満や偏った栄養になってしまうので注意が必要です。
療法食
特定の疾病や健康状態にあるペットのために獣医療において獣医師の指導の下、食事管理をするときに与える食事です。
機能性ドッグフード(「○○に配慮」など記載のもの)は、療法食ではないので気をつけてください。
体にいいのはやっぱり手作りフード
本当に無添加の食事を与えたいと思ったら、最終的には手作り食が一番です。
塩分なども抑えられるので内臓への負担も少なくて済みますが、手作りだけで栄養のバランスをとるのはとても難しいと思います。
だからといって缶詰だけにするのも費用がかかります。
「日持ちしない」「すぐに食べ切ってしまわなくてはいけない」というのは無添加ドッグフードや手作り食のデメリットとも言えますが、手作り食や無添加ドッグフードを選ぶことは、添加物を取りすぎて病気になり医療費が高額になるよりいい、という考え方もできます。
手作り食でも無添加フードでも、良質の肉を使えば肉本来の香りがし食欲を刺激します。
添加物の香料など必要ないのです。
「素材本来の味を楽しむ」、体に良い食事をと考えるなら手作り食か良質の無添加フードがいいと言えるでしょう。
手作りは厳しい!という人でも、ドライフードで栄養のバランスをとりつつ質の良い缶詰を併用するといいかもしれませんね。
ペットが高齢になった場合は、消化機能の働きも低下してくるのでウェットフードの割合を増やした方が良いでしょう。
〈食べさせてはいけない有害となる食べ物6選〉
玉ねぎ、ニンニク類
赤血球を破壊し貧血の原因となります。
チョコレート
テオプロミンという成分が心血管系異常(頻脈や不整脈)、中枢神経興奮症状(興奮、痙攣、振戦)の原因となります。
ブドウ、干しブドウ
食した後・嘔吐・下痢・腹痛を起こし腎不全を発症した事例があります。有害成分は未定。
キシリトール
甘味料などにも含まれており人間に害はないといわれていますが、犬では吸収が早く低血糖の原因となります。肝機能障害の報告もあります。
鶏の骨
細かく割れやすく鋭く尖った状態になります。飲み込む時食道や胃腸管を傷つける恐れがあります。
牛乳
乳糖を分解する酵素が不足し下痢になる場合があります。
安易に人間の食べ物を与えてはいけないのですね。
〈異物摂取にも注意!〉
犬は室内でも外でも、色々な場所の匂いを嗅ぎ何でも口にします。とりあえず噛みつき咥えます。
口にしても吐き出してしまえばいいのですが、飲み込んでしまい「異物摂取事故」になる事も少なくありません。
添加物でなくても飲み込んで危険なものはたくさんあります。
〈一番多い異物摂取事故〉
5位…絨毯やカーペット、靴下など布類の繊維
4位…石、砂
3位…人の薬(錠剤など)
2位…果物や梅干しの種
1位…竹串
「竹串が!?」と驚かれるかもしれませんが、焼き鳥やお団子と一緒に飲み込んでしまう事が多いと言います。
他にはおもちゃの破片やビニール袋もあります。
飲み込んだものによってはすぐに病院に行ってもレントゲンに写らないものもあり、超音波や消化管造影検査が必要になるケースもあります。
消化できないものや消化管で引っかかってしまったものは内視鏡や開腹手術で取り出す事となったり、腸閉塞の原因となり嘔吐などの症状が出て入院となる場合もあります。
大切な家族、大好きなペットを苦しませたくないですね!
そのためにしっかりと管理が必要なもの。
・食べ物
・ゴミ箱
・おもちゃ
・医薬品やサプリメント
食べ物以外のものでつらい思いをさせず、私たちができるものはきちんと管理し安全安心な環境にしましょう。
添加物についてはしっかり勉強し、少しでも体にいいものを食べさせたいと思います。
料理に一手間かける時間さえ作れれば賞味期限などのために不必要な添加物を選ばずに済み、旬の食材で素材本来の味を家族も一緒に楽しめるのかもしれません。
愛犬に長生きしてほしいのは全ての飼い主の願いです。もちろん、私たち自身も。