愛犬の食事って心配しますよね!出来るだけ体に良いものを食べさせて長生きしてほしい、と。
ドッグフードに書かれていることは「パピーちゃんの頃はふやかしたドライフード。6ヶ月過ぎたらドライフードのみを一日2回。」
我が家の愛犬の場合、6ヶ月過ぎてドライのみに切り替えたらなかなかすぐには食べなかったので、少しだけふやかしたり液状のフードをトッピングしたりと色々試しました。
体にいいドッグフードは無添加?
基本的にドライフードは消化に時間がかかります。(ドライフードだけ食べた犬の胃を12時間後にレントゲン撮影すると、胃の中にはフードがまだたくさん残っていたそうです)
日中お留守番の時間が長くドライフードだけの食事になっているワンちゃんには、品質の良いフードを選んであげると消化が良くて胃にも優しいですね。
「品質の良いフード」。
そもそも”品質が良い”とはどういう意味でしょうか?ISO-9000の定義によれば、「本来備わっている特性の集まりが、要求事項を満たす程度」とあります。
つまり、私たちが「こうであってほしい」と思う製品と作られた製品の仕様が合っている、という事。私たちが「少しの添加物も入っていてほしくない!」と思うのであれば、”品質が良い”フードを手に入れるのはなかなか困難かもしれません。
では、「品質の良いドッグフード」となるとやっぱり無添加フードしかないのでしょうか⁉︎
市販されている総合栄養食には添加物は必ず入っている
「添加物」と聞くと体に悪いイメージがありますよね。
でも実は「市販のドッグフードで添加物が入ってないものはない」と思っていてもいいくらいです。「無添加」と謳っているフードにさえ、です。
お店でよく見る比較的買いやすいメーカーのドッグフードは、お財布にも優しく多くの飼い主さんが購入していると思います。
そして添加物は、おやつも含め総合栄養食と呼ばれるフードには必ず入っています。
添加物は悪いイメージがありますが、目的に合った使われ方をしているのです。
大切なのは添加物を恐れるのではなく、必要な添加物と危険な添加物を知っておくことです。
ドッグフードに必要だと言われる添加物
添加物もいくつか種類がありますが、必要だと言われる添加物は3つに分けられると思います。
- 品質や保存性を保つためのもの
- 犬が喜んで食べるためのもの
- 栄養を補うためのもの
〈品質や保存性を保つための添加物〉
「保存料」・・・名前の通り長期保存を目的とするためフードが腐るのを防止。「ソルビン酸」や「ソルビン酸カリウム」といった保存料には毒性は報告されていない。
「酸化防止剤」・・・フードが酸化するのを防ぐ。添加物の種類によっては、ペットフード安全法(環境省)で使用量に制限が設けられている。
「乳化剤」・・・安定した品質を保ったりフードを滑らかにする。グリセリン脂肪酸エステルなど。
「凝固剤」・・・増粘安定剤と書かれていることもある。フードに粘りやとろみをつける、食品どうしを接着させ成分を保つ役割。主にウェットフードで使われている。
〈犬が喜んで食べる 食いつきがいい添加物〉
「香料」・・・匂いで食いつきを良くする。
「動物性油脂」・・・ドライフードで使われることが多い添加物。油なので時間が経つとべたつき酸化。その酸化を防ぐために酸化防止剤が一緒に使われる。
〈栄養を補うための添加物〉
「ビタミン」・・・体の機能維持のために欠かせない成分。食べ物からしか摂取できない。
「ミネラル」・・・臓器や細胞の働きを助けたり歯や骨の元になる。
共に五大栄養素(炭水化物、脂質、たんぱく質、ビタミン、ミネラル)
特に総合栄養食は基準があるので栄養のバランスをよくするために配合されています。
気をつけたいのは、原材料の表示に「野菜名」が記載されているかどうかです。野菜名が書かれていないフードは、添加物だけで栄養を補い基準をクリアしています。
添加物は何がいけないのか?
添加物は一概に体に悪いというわけではなく、安全に配慮しながら使われているものもあります。
「無添加フード」と謳っていても凝固剤だけは使っていたり、酸化防止剤を天然成分のものにしたりと、体の事や安全面に配慮しつつ添加物は使われています。
「無添加」という定義や基準がハッキリしていないから、私たちも見極めにくいのかもしれませんね。
ただ人間の私たちも同じですが、食材で補えるのであれば添加物はできるだけ取りたくないですよね。
体に良くない添加物は?
「着色料」
「発色剤」
見た目がカラフルなフードはそれだけで着色料が使われているとわかるので食べさせないようにしましょう。食品の色を固定する発色剤も、発がん性が指摘されているので避けたい添加物です。
避けた方がいい危険な添加物
添加物の何がいけないのか。
環境省が発表している「動物愛護管理法」という法律の中に「ペットフード安全法/基準規格等」というものがあります。そのペットフード安全法で使用が制限されている添加物が4つあるので、最低これだけは覚えておいてください。
多量に摂取することは、大切な家族の一員であるペットの命を脅かすものだからです。
〈エトキシキン〉
酸化防止剤として使われます。
「エトキシキン自体は遺伝毒性又は発がん性はなく発達毒性も生じない」(欧州食品安全機関より)とありますが添加物に違いなく、日本国内では発がん性を危惧する専門家もいます。
〈BHA〉
酸化防止剤として使われます。
ラットでの投与実験では発がん性が見られたため危険な成分となっています。ただラット以外、犬や猫では発がん性は見られてないとも言われています。
〈BHT〉
酸化防止剤として使われます。
制限されている使用量であれば毒性や発がん性はないとされています。
こう聞くと危険ではないように思われるかもしれませんが、添加物と認定されており使用制限があること、発がん性を指摘する人もいること、一部の薬品や化粧品では科学的根拠に基づき取り扱いを制限していること等を考えると、避けた方が良いでしょう。
〈亜硝酸ナトリウム〉
発色剤として使われます。
日本、アメリカ、EUでは健康被害の報告はありませんが、亜硝酸ナトリウムが大量に配合されたキャットフードを食べた猫が死亡したという報告があり、アミノ酸と結合すると強い毒性のあるものに変化するとも言われています。
添加物の入ったフードでも心配しすぎないで
この4つ以外でもドックフードに含まれている添加物はいくつかあり、カリウムなどは人間と同じように肝臓に障害を起こす可能性も指摘されています。
添加物については不安も大きいですが、現状は食べてすぐ病気になるというものではありません。
とりあえず、ドッグフードを買う時は成分表示をしっかり見るようにしましょう!
見るポイントとしては、原材料は配合が多い順に書かれていますので肉類から記載されているものを選びしっかりタンパク質が摂れるようにしましょう。
総合栄養食のフードであれば使われている添加物はビタミンやミネラル等だけでいい。
下記の成分表は使われていても心配いらないものです。
栄養素 | 添加物 |
ビタミン類 | ビタミンA、D、E、K、B1、B2、B6、B12、コリン、葉酸、パントテン酸、ナイアシン |
ミネラル | ナトリウム(Na)、カルシウム(Ca)、マグネシウム(Mg)、カリウム(K)、リン(P)、マンガン(Mn)、セレン(Se)、ヨウ素(I)、亜鉛(Zn)、鉄(Fe) |
アミノ酸 | DL-メチオニン、L-リジン、タウリン |
無添加ドッグフードと手作り食については次回お伝えします!