40代後半で再婚し、夫が私の両親と同居していいと言ってくれたこともあり憧れのマイホーム購入に向けて動き出しました。
両親との同居も嬉しかったのですが、一人娘が嫁ぐ時娘の実家になる家を作ってあげられる事が本当に嬉しかったのです。
早速夫婦二人で住宅展示場へ行き、3つのハウスメーカーのモデルハウスを見学しました。
「三井ホーム」「セキスイハイム」「パナソニックホーム」の3社のモデルハウスを見て、耐震面や全館空調が私たちの希望とあったのでパナソニックホームの注文住宅がいいね、という事になりました。
営業担当の人も感じよく、住みたいと考えている土地や間取りなどの打ち合わせもトントン拍子に決まっていきました。
今思うと、営業担当の人は「一軒家を購入するのにいくらかかるのか?」と私たち夫婦の頭が現実的な金額脳になる前に、「自分たちの家が持てる」という嬉しさと想像でフワフワの状態を見逃さず打ち合わせの日時をスピーディーに決めていっていました。
さすがです。
私たちが注文住宅に「これは付けたいね」と考えた間取りや設備は、ほとんどの戸建て購入者が希望する人気のものばかりでした。
後に、パナソニックホームの営業担当さんだけでなく、仲介不動産の営業担当さん、建売住宅の営業、設計担当さんとも物件探しでお話を伺う事になるのですが、人気の間取り、付けたい設備はよく考えないと後悔するかもしれなかったのです!
注文住宅で人気の間取り、付けたい設備5選!
注文住宅は、ある程度の制限はあるものの建て売りとは違い自分たちの好きな間取りで設計する事が可能です。
人気の間取り、付けたい設備のランキング上位にあがるものは、注文住宅で建てる人が取り入れたいもの、また取り入れたという人が多いのではないでしょうか。
〈対面キッチン〉
比較的新しい物件のシステムキッチンは、壁付けタイプのものではなく対面キッチンが今や大多数となっています。
対面キッチンもいくつか種類があり
・完全に独立していて島に例えられるアイランドキッチン
・半島を意味する片側だけ壁に面しているペニンシュラキッチン
・壁付けのI型キッチン
・コンロとシンクが90度で向かい合うL型キッチン
対面キッチンのメリット
・家族とコミュニケーションがとりやすい
・配膳がしやすい
・作った食事をすぐ手渡せ、効率がいい
対面キッチンのデメリット
・キッチンの状態がいつでも見えてしまう
・広いスペースが必要(アイランドキッチンだと特に両サイドに通路を確保しなくてはいけない)
・カップボードや冷蔵庫を置く、2人以上がすれ違う、など機能的に使うには幅が必要(一般的に80〜90cmゆったりなら120cm程度)
・油はね対策が必要
・吊り戸棚のあるなしで、収納スペースの確保が必要
〈リビング階段〉
「必ず家族と顔を合わせられるから」という理由が一番多く、最近リビング階段を取り入れた間取りで建てる物件も増えました。
リビング階段のメリット
・子供とコミュニケーションが取れる(部屋へ行くのに必ずリビングを通るから)
・階段下収納として使える
・(吹き抜けと合わせるなど作り方によって)明るい、開放感
リビング階段のデメリット
・子供が思春期になると嫌がる(友達を連れてきた時など)
・リビングが丸見えになる(常にキレイにしておかなければいけない)
・音や台所のにおいが上に伝わる、また上の音も下に響く
・冬は熱が逃げ、夏は冷えにくく冷暖房の効きが悪くなる(光熱費が上がる)
・子供が小さい時は階段で怪我をするリスクがある
〈吹き抜け〉
玄関、ダイニング、リビングどこかに一つは取り入れたいと思う人が多く常に人気上位の設備です。
吹き抜けのメリット
・明るく開放感がある
・おしゃれ
吹き抜けのデメリット
・2階の部屋数が少なくなったり狭くなったりする(本来床にできる部分がなくなるから)
・冬は熱が逃げ、夏は冷えにくく冷暖房の効きが悪くなる(光熱費が上がる)
・掃除やメンテナンスがしにくい(吹き抜け上の窓や照明、ファンなど)
・耐震面を考えた時、吹き抜けの部分を避けると変なところに柱や壁を作る必要が出てくる
〈スキップフロア〉
スキップフロアとは1階と2階の間に高さの違うフロアがある間取りで、家族の生活スタイルやアイデア次第でどんな空間にも活用できるフロアです。
「小上がり」という別名もありリビングに少し高さのある和室を設けるタイプもあります。
スキップフロアのメリット
・床面積が増えるので色々な用途に使える
・フロア下やフロアそのものを収納に使える
・子供にとっては秘密基地としても使える
・おしゃれ
スキップフロアのデメリット
・吹き抜けと同じような空間となり熱が逃げるため冬は寒く冷暖房の効きが悪い(空調のコスト増)
・(若い頃はいいが)年齢を重ねると階層の移動が辛い
・掃除がしにくい、面倒になる
・段差がある空間になったので平面としての面積が使えず、大きな家具が置けない
〈シューズクローゼット〉
玄関横に大きな収納スペースを作ったもの。
ベビーカーやアウトドア用品、長靴やガーデニングセット、外出時に使うものやコートなどもかけられ玄関周りで使うものの収納ができ、目立つ設備ではないもののとても助かります!
・出入り口が玄関に面した1つしかないもの
・玄関側だけでなくクロークからも室内に上がれる出入り口が2つあるもの
扉があるクローズタイプと扉がないオープンタイプに分かれています。
シューズクローゼットのメリット
・玄関がスッキリする(出入り口が2つあるタイプなら来客用と家族用とに分ける事ができ、より気持ちよく使える)
・収納に便利
・扉がないオープンタイプは扉分のコストを抑えられる、また取り出しやすい
シューズクローゼットのデメリット
・玄関にクローク分のスペースが必要
・靴の臭いや湿気が漏れる
・オープンタイプはクローク内が丸見えになる
・扉があるクローズタイプは開け閉めに一手間かかる(建築時、扉のコストもかかる)
デメリットの対策
こうやって見ていくと、人気の間取りや設備はデメリットの方が多いような気もします。
マイナス点をすべてカバーするのは難しいかもしれませんが、実践できる対策をいくつかご紹介します。
〈対面キッチンのデメリット対策〉
・可能な限り設計時に広さを取る
・収納が少なければカウンター前収納など市販のものも活用する
・ゴミ箱は見えないように隠して使う
・床やコンロの油ハネはすぐに拭き取れるように、クイックルワイパーやウエットシートを近くに置いておく(お湯で濡らした雑巾で拭くのが一番いいらしいです)
・見た目が可愛いミニ扇風機やサーキュレーターなどをダイニングに置く(できれば換気扇の対角線上)、もしくは空気清浄機
〈リビング階段のデメリット対策〉
・子供が友達を連れてくるときは時間を聞いておき、顔を出さない
・スクリーンやついたてを使ってリビングと階段を仕切る
・柔らかい素材の何でもボックスを準備しておき、来客時は荷物の一時避難場所として活用する(落ち着いたら荷物は定位置に戻す)
・臭い、冷暖房対策は、2階の階段上から下に向けて風を送る
・子供が小さいうちは階段に上がれないように市販のゲートなどを使う
〈吹き抜けのデメリット対策〉
・掃除やメンテナンスは業者に依頼する
・2階の部屋は家族構成で変化がつけられるように、二部屋つなげた間取りなども検討
・冷暖房に関しては、建築前であれば家の断熱、気密性能を上げれば多少改善できる
・「ZEH基準」(経済産業省 資源エネルギー庁)「HEAT20のG1、G2」クリアが理想
〈スキップフロアのデメリット対策〉
・設計段階なら、できるだけスペースを広く取る
・広さは必要になるが一段が低い階段で作る
・階段も床面積ととらえインテリアを選ぶ(階段を椅子代わりに使う、など)
・階層の移動が負担になったら手すりを設置したり、階段に厚みのあるマットを貼るなどして足腰の負担を軽減する
〈シューズクローゼットのデメリット対策〉
・棚のレイアウトで収納力も変わるため、設計段階であれば横に付けるか正面に付けるかL型にするか話し合う
・換気を心がけたり、扇風機や除湿機を使って湿気を取る
・扉をつける場合はどこまで見せたくないかで一面扉か下のあいた扉か選ぶ
・オープンタイプはロールスクリーンなどで目隠し対応する
まとめ
最終的に我が家は対面キッチンとシューズクローゼットを取り入れました。
「リビング階段」「吹き抜け」「スキップフロア」をあきらめたのは、冷暖房の効きが悪くなる、光熱費が高くなることが理由です。
耐震面と2階が狭くなるのも嫌でした。
対面キッチンは吊戸棚をなくし家族とコミュニケーションが取りやすいようにしました。
リビングとダイニングの間取りにもよりますが、うちはキッチンからダイニング、リビングが一直線なのでそれだけで明るく開放的です。
壁は白にして、天井のクロスを薄めの木目柄にしたのも落ち着きます。
ダウンライトや間接照明を取り入れたので、おしゃれになったんじゃないかと思います。
シューズクローゼットに関しては、はじめから換気扇をつけてもらいました。これはおすすめです!
窓を付けるよりも換気扇の方がコストがかかりませんでした。
扉も下が30cmほど空いているので、目隠しも空気の循環もできてます。
一つ残念だったのは、電気のスイッチを付けなかったことです。昼は良くても夜は奥が見えません。対策として、防災も兼ねてセンサー付のランタンを置いています。
モデルハウスを見学してこの人気の設備5つは全部取り入れるつもりでいましたが、パナソニックホームの営業担当の方ではなく建売住宅の設計担当の方がデメリットについて詳しくお話をしてくださいました。
家を建てるということは「歳をとってからもこの家で暮らしていく」ということ。
かかる光熱費なども大事ですが「子供が成長する」ということ、「私たちが年寄りになる」ということ。
生活スタイルが変わるということも考えながら、居心地よく長く住める家を作らなきゃなぁと思いました。
ちなみに、私たちは間取りに脱衣室を取り入れました。
子供が娘であることと、私が歳をとった時そこで洗濯物を干せるようにです。
脱衣室がある事で洗面所を他の人が使っていても安心して入浴できる、年頃の子はもちろん親と同居している私たちにとってもいい一部屋です。
そして洗濯物。
2階のベランダまで洗濯物を干しに行くのはすでに負担です。
洗濯したらすぐにハンガーにかけ浴室と脱衣室で乾かせる。
・浴室の分は浴室乾燥
・脱衣室の分は除湿機やヒーターを使う
どちらで干しても数時間で乾きます。
乾いたものを収納するのも楽ですし、脱衣室は正解だったと思います!!
今から建てる方にももう戸建てに住んでいる方にも、少しでも参考になれば嬉しく思います。
次回は「パナソニックホームを選んだのか!?総額はいくらになったのか!?」