
介護の職歴25年以上、整体と心理カウンセラーの資格も役立てたいサカミチです。
初めて買ったトイプードルが1才になった頃、初めてペットホテルに1泊2日でお泊まり。
帰ってきた3日後、嘔吐と下痢が数回続きました。
早朝によく吐く嘔吐とは明らかに違い、血便まで出たのですぐに動物病院へ行きました!
犬が嘔吐する原因はいくつかあり、全てが緊急のものではありませんがうちの子は血便も出たので早急に動物病院での診察が必要だと思いました。
幸い「軽い胃腸炎と脱水」との診断結果で、点滴とお薬とお腹に優しい缶詰を処方してもらいましたがこれ以外の病名の嘔吐もあるので、「犬の嘔吐と下痢、血便」が心配な方はぜひ最後までご覧下さい。
犬の嘔吐の原因は4つ

元々犬は体の構造上嘔吐しやすい生き物だと言われています。
口から胃に続く食道までが地面と平行になっているから。
また、食道の筋肉を意識して動かせることも関係しているといいます。
犬が嘔吐した時考えられる原因は大きく分けると4つあります。
犬の嘔吐の原因 ①ストレス
犬も人間と同じように精神的なストレスを感じます。
〈嘔吐の原因となるストレス〉
1.環境の変化
2.欲求不満(遊べない、など)
3.孤独感(さみしい、飼い主とのふれあいが少ない)
4.同居の他のペットと相性が合わない
うちの愛犬が嘔吐した原因の一つもストレスでした。でも「ストレスを感じたから吐いたんだ」と思い込まず、
・吐いたときどんな様子だったか
・どんなものを吐いたか
・嘔吐した回数、日数
など、まずはしっかり観察することが大切です。
犬の嘔吐の原因 ②車酔い

近年、愛犬と一緒に出かける家族も増え犬が乗っている車もよく見かけるようになりました。
〈犬の車酔いの原因〉
1.車の揺れ
2.車内のニオイ
3.車への恐怖

1.犬も人間と同じように耳の奥にある「内耳」に三半規管と前庭と呼ばれるものがあるんだよ。三半規管は平衡感覚を司ることで有名で、車の揺れがこの三半規管や前庭を刺激し車酔いに繋がると言われているんだ。

2.嗅覚が優れている犬は臭いにも敏感!車内の芳香剤やガソリン、食べ物など車内に充満するさまざまなニオイが嘔吐の原因になることもあるんだ。

3.車に乗り慣れていない場合は車そのものにストレスを感じ、落ち着かず車酔いを引き起こすこともあるよ。
〈車酔いの症状〉
初期症状 | ・落ち着きがなくなる ・鳴く、吠える ・あくびの回数が多くなる |
軽度 | ・呼吸が荒くなる ・よだれが大量に出る ・鼻水が出る ・震える |
重度 | ・嘔吐する ・下痢をする ・ぐったりする |
〈犬の車酔い対策、対処法〉
〈対策〉
1.酔い止め薬を服用 …動物病院で事前に診察を受け処方してもらう
2.直前の食事は控えめに…出発の数時間前に食事を済ませることで空腹、満腹を避け車酔いの軽減
3.乗車前の運動 …散歩や軽い運動を行うことで、車に乗ると眠ることができる
1.安全運転 …急ブレーキ、急発進をしないことで揺れを抑えることができる
2.換気 …犬が顔を出さないで程度に窓を少し開けて空気の入れ替え
3.休憩 …公園やドッグランなどをお出かけの予定に組み込む

遠出のときはドッグランがある高速道路で休憩するといいよ!
〈【全国】ドッグラン(ペット用施設)のある高速道路SA・PA一覧〉
〈対処法〉
車酔いだと感じたら早めに外の空気を吸い、休憩を取りましょう。
嘔吐しても落ち着いて、冷静に行動しましょう。
・ペットシーツ
・ビニール袋
・ウェットティッシュ
などを車内に常備しておくと安心ですよ。
犬の嘔吐の原因 ③生理現象・空腹

生理現象での嘔吐もあります。
「水を飲み過ぎた」「食べ過ぎた」など。
散歩で草を食べた後に嘔吐する場合もあります。吐き方が苦しそうではなく吐いた後も元気なら気にしなくても大丈夫です。
黄色い液体を吐くのは早朝が多い
黄色の液体は胆汁が混ざった胃液です。なぜ、早朝の起きてすぐに嘔吐してしまうのか。
原因は空腹です。
空腹の時間が長すぎたことで、胃酸や胃よりもっと奥にある十二指腸から逆流した胆汁が胃壁を刺激し嘔吐してしまう。これが、起きてすぐ早朝に多い理由です。
黄色の液体を嘔吐する、この症状は「胆汁嘔吐症候群」と呼ばれています。
吐いても元気があり食事も普通に食べる、食べた後は吐かない、というのが一般的です。
〈対処法〉
1.食事の回数を増やす
2.寝る直前に少量のおやつを与える
3.夜の食事時間を遅くする
などがあります。
食事の回数を増やしたり、寝る直前に与えるとカロリーが増え太るのでは?といった心配もあるかもしれません。一日に与える食事量はそのまま変えずに、一回の量を少し減らせば大丈夫です。
我が家の愛犬も何度か早朝の嘔吐がありましたが、寝る前にキューブタイプのおやつを1〜2個あげるようにすると、それだけで早朝の黄色い液体の嘔吐はなくなりました。
上記1~3の対処法で早朝の嘔吐は改善することが多いですが、やってみても嘔吐が数日続く場合は胃腸の病気や異物誤飲の可能性も考えられますので動物病院へ受診してください。
犬の嘔吐の原因 ④病気

- 消化器系
- 消化不良
- アレルギー
- 中毒
- 腫瘍(ガン)
- 感染症
- 寄生虫
犬が嘔吐した場合、医者がまず疑うのは消化器系の病気です。
・急性膵炎
・急性腎不全
・腎炎
・肝炎
・大腸炎
・胃腸炎、腸閉塞
我が家の愛犬が嘔吐で受診した時も、かかりつけの動物病院の先生は重度の胃腸炎か急性の膵臓炎ではないかと考え、すぐに血液検査をしてくれました。
ちなみに、膵炎だとお腹が痛くなるので頭を下げておしりをあげる姿勢をとります。
犬が嘔吐した時、このポーズをとるかどうかも判断材料になるかと思います。
犬の嘔吐 透明な液体や泡
吐いたものが透明の液体だったら水や胃液、唾液の可能性が高いので水を勢いよく飲まないように、特に夏や散歩の時は様子を見ながらこまめに与えて下さい。
泡を吐いた場合は、吐き気を感じている状態だと考えられます。精神的な問題か車酔いか、考えられる原因があれば対処しましょう。
犬の嘔吐物に血液が混ざっていたら
吐いたものに血液が混ざっていたらまずは色の確認をしましょう。
鮮やかな赤色の血液(鮮血)
呼吸器(肺や気管支)や口の中を怪我して出血した場合に多く見られます。
茶色や黒色の血液
胃や食道からの出血の可能性があります。
人間も同じですが、真っ赤な鮮血よりどす黒い色の血液は危ないのです。
いつも食べているドッグフードに色がついている場合フードの色のついた嘔吐物かもしれませんが、できるだけ早く吐いたものを持って動物病院へ行きましょう。
犬が吐いたときの注意点

嘔吐したときは脱水症状を起こすことが考えられますが、吐いたからとすぐ水を飲ませてはいけません!
食べ物も同じです。嘔吐が落ち着いたら、できるだけ早く動物病院に連絡しましょう。

夜に症状が出る場合もあるので、夜間や休日に対応している動物病院も調べておくと安心だよ!
犬の病気 嘔吐と下痢、軟便を伴う時考えられるのは

①腸閉塞 …腸がふさがれているか、腸の内容物がうまく通過できない状態です。原因は代表的なもので異物誤飲や重度の便秘、腸ねん転、ヘルニア、ポリープ、術後の癒着、マヒや腸管の痙攣などがあります。
②感染症 …犬ジステンパー、パルボウイルス、犬伝染性肝炎、フィラリア症、内部寄生虫、など
③膵炎・胃腸炎
④中毒 …キシリトール、ぶどうなど
⑤腫瘍(ガン)
犬の下痢は2種類
ひと口に下痢といっても、便の水分量で2種類に分けられます。小腸での異常か大腸での異常かによって下痢の状態も変わります。
〈小腸性下痢〉
水分を多く含んだ軟便や水様便で量も多め、体重の減少も起こります。便の色が黒ければ小腸での出血が考えられます。嘔吐の症状もある場合は重症化も考えられるので早急に動物病院へ。
〈大腸性下痢〉
粘液の混ざった軟便が多くなり、回数は多くなりますが量は同じか少なめです。体重はそこまで変わりません。便の色は明るい赤、鮮血が見られます。
排便の体勢をとるけどなかなか出ない「しぶり」が起こることもあります。
ゼリー状の下痢が出た時
便がゼリー状なのは、腸の表面を保護している粘膜が一緒に出た状態です。
このような便が出るときは、食べたものが原因となっていることが多いのです。ドライフードやおやつを変えたり、古くなっていて消化不良を起こしたり、環境の変化やストレスもです。
ほとんどの原因が食べ物とは言っても、まれに腸炎でもゼリー状の便が出ることがあるので注意が必要です。
ただ、犬はフードの変化にはとても敏感です。
ゼリー状の便が出た時の対処
食べ物が原因でゼリー状の便が出たときは、胃腸を休ませてあげましょう。回復しないうちにフードを与えると下痢を繰り返してしまいます。
半日ほどの絶食後、胃腸に優しい消化の良いフードを食べさせてください。絶食は子犬や持病など犬によっては下痢を悪化させる場合もあるので、診察の際先生に確認してみてください。
血便が出たときに考えられること
- ストレス
- 感染症
- 胃腸炎(軽度、重度、寄生虫)
- ポリープ、腫瘍
犬が嘔吐し下痢便に血液が混ざっていた場合は、胃腸炎や感染症など病気で起こった症状の可能性があるので早急に動物病院へ行きましょう。便を持参できない時は写真に撮り診察してもらいましょう。
血便でわかること
鮮やかな色の出血―大腸や肛門周囲
チョコレート色や黒色―食道、胃、十二指腸
便の出口である肛門から遠い部位(食道、胃、十二指腸)での出血だと、便が出るまでに時間がかかるので黒っぽい色になります。鮮血よりどす黒い色の血液の場合は、動物病院へ早めに受診しましょう。
ゼリー状の血便
血便は病気で起こる症状の一つなので、出た時点で動物病院へ受診するのが良いと思います。
① 血液が混ざっているのは便の内側か外側か(外側の場合は便が形になり後から血液が付着したと考えられる)
② どのくらいの間隔(時間)で出たか
③ 血便の回数
血便が出た時の対処法
便を持参(小スプーン1杯程度でOK)すれば寄生虫検査もおこなってくれる
・軽い胃腸炎…整腸剤や胃腸の薬を処方
・誤飲での出血…腸閉塞などのリスクを考え入院の場合もあり
・ストレスをかけさせない
・食物アレルギーにさせない
・ワクチン接種で感染症予防
我が家の愛犬の嘔吐下痢の原因、症状

うちのトイプーが嘔吐したときの原因の一つは「初めてペットホテルに泊まった」という環境の変化がストレスとなったからでした。
3日後からでしたが、夜から翌日の夕方までに嘔吐が4回、下痢が5〜6回。
排便の体勢をとるけど出ない「しぶり」もありました。
血便は鮮血で、夜中にゼリー状の便に少量混ざったものが一度だけありました。
仕事から帰宅後、家族から嘔吐と下痢の報告を受けすぐに動物病院へ!
愛犬の診断、治療
・ペットホテルに初めてお泊りしたこと
・嘔吐、下痢の回数、間隔、量、状態
・食欲はある(食べても吐いた)
目やお腹、全身を観察しすぐに採血をしてくれました。
・ドッグフードを変えたか?
・フードが入った袋のサイズは?(1kg以上の大容量のものではないか)
嘔吐の症状(回数が多いこと、続いていること)から急性の膵臓炎や重度になりかけた胃腸炎の可能性を一番に心配した、と話されました。
血液検査を行ない、下痢の症状、状態は食べ物が関係しているのでは、と考えたからフードについて確認したそうです。
ペットフードを1kg以上ある容量の袋から毎回与えていたら開け閉めするたびに空気が入り見た目には分かりにくくても湿気たり味や品質が落ちてしまいます。
品質が低下した食事をとることで消化不良を起こし下痢をしてしまうのです。
うちの子はドッグフードを無添加のドライフードに変えていましたが、変えてすでに1か月以上は経っていました。
食いつきもよく、300gの入りの袋でしたので品質が落ちたものとは考えられなかったようでした。
〈血液検査の結果、処置〉
血液検査の結果、数値が出ました。


軽い胃腸炎と脱水を起こしています。
先生はビタミン剤を加えた点滴をしてくれました。
前足の付け根くらいの位置にあたる背中、背骨に小さな針を刺し(抜けないようにでしょうか)クリップのようなもので挟んでいました。
愛犬モコちゃんは鳴きもせずじっとしてとてもお利口でした。

点滴を打った事で一時的に胸からお腹あたりが水分で膨らんでタプタプになりますが、自然と元にもどるので大丈夫ですよ
〈下痢になった原因の話〉
便がゆるくなる、下痢が続くというのはほとんどの場合原因は食べ物です。
今回の我が家の愛犬の下痢は

「初めてお泊りをした」というストレスから軽い胃腸炎を起こし、そのため弱った胃腸にフードが合わなくなった可能性がある
と診断されました。かかりつけ医なので、うちの子がストレスには弱いタイプだと知っているのです。

ドライフード以外は朝「液状のちゅーる」を食べさせています
と話すと、

ちゅーるはカロリーが低いので食事代わりに与えるのは適さないかもしれませんね。
高カロリーのちゅーるもあるそうですが、「一般に売られているものは10kcal未満しかない、ドライフードと併用するなら缶詰がいい」と教えてくれました。
下痢の症状が出る前の日中に少し尖った、固めの鴨の燻製をおやつで食べさせていたので、血便が出たのもそれが腸を傷つけたのでは?と聞いてみました。それに関しては、燻製のおやつで出血を起こすほど傷つけることはほとんどないと言われました。
消化を助ける缶詰 療養食
処方してくれたものは胃に負担をかけない缶詰と整腸剤でした。

消化を助ける、お腹に優しい缶詰だと言われました。
食事療法食「セレクトプロテイン」。
口に合うか心配でしたが、嫌がる事もなくむしろ食いつきもバッチリでした。1缶を4等分にし、1/4が1食。朝夕に食べさせるので1缶で2日分です。
夕食から食べさせましたが次の日の日中に出た便は若干の柔らかさはあるものの、もう普通の形のある便に戻りました。嘔吐もありません。
その後の食事は他の缶詰も食べさせて、体に合うか、便はゆるくならないかを試しています。
カロリーが低いのでちゅーるは間食などで与えています。
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嘔吐と下痢 まとめ
嘔吐と下痢、どちらの症状がでてもまずは病気を疑い早目に動物病院に受診するようにしましょう。
嘔吐物、便の状態をよく観察しましょう。
大切な家族である愛犬が、健康で一日でも長く一緒にいられるように食べ物や環境にはいつも配慮してあげたいですね。
