介護の職歴25年以上、整体と心理カウンセラーの資格も役立てたいサカミチです。
親と同居、仕事でも高齢者と一緒。できればいつも元気でいてほしい。
60代後半~70代になった両親に贈るプレゼントで悩んでいませんか?
私は介護福祉士として今は特養で働いています。
今回は介護施設で働いた経験や体験から「自宅で暮らす親」と「施設入所の親」への【喜ばれるプレゼント】のベスト3をご紹介します。
施設入所の場合の「避けたいプレゼント」もご紹介しますので、是非最後までご覧いただき参考になればと思っています。
自宅で暮らす親への贈り物
私が自分の両親へプレゼントし喜んでもらえたものベスト3です。
※ちなみに両親は共に70代、日常生活は自立しており歩行も問題なし、独歩のレベルです。
アレンジメントの花だったり似合いそうな上着だったり、いくつか贈りましたが母が喜んだものをランキングします。
3位 トランポリン
2位 健康ステッパー
1位 あんしん2本杖
トランポリン
手すりを持って使えるトランポリンです。
簡単で運動になる方がいいわ♪
筋トレ的なハードなことはいやだわ♪
という人でした(笑)
トランポリンは
・ダイエット効果
・リンパの流れを良くする
・体幹を鍛える
・骨粗しょう症予防になる
などの効果があるといわれています。
医学博士の方がトランポリンの効果について話されている記事です。
トランポリンは子供にも高齢者にもピッタリ!
「ダイエット」と「運動不足解消」に最適!と思いプレゼントしました。
商品によって多少サイズは違いますが、直径100㎝前後、高さ25㎝前後(本体のみ、てすり別)のものが多く6帖ほどの部屋なら邪魔にはならないと思います。
(うちは4.5帖に置きましたがそこまで狭く感じる事はありませんでした。)
クッションとしても使えるタイプのトランポリンもあるようですね。
クッションタイプのトランポリンはインテリアの一部としても良さそうですね。
うちに置いていたトランポリンは、テレビを見るときの椅子がわりや洋服をかけたりと、違う使い方でも活用していました(笑)
健康ステッパー
テレビを見ながら下肢筋力をつける運動ができるのでは、と思って贈りました。
どこにも手をつかないでやるのは疲れる
といい、椅子に座ったまま足をふみふみやっていました。
効果は半減するのではないか、と思いましたが母は何となく楽しんでやっていたので良しとしました(笑)
専用のハンドルも合わせて購入できるようになっています。
・本体の大きさは座布団1枚程度
・重量が7㎏
高齢者には少し重たいと感じるかもしれません。
下にマットを敷くといいと思います。
現在では、同じステッパーでも(メーカーは違いますが)電動のものも出ていますね。参考までに。
あんしん2本杖
これ、一番よかった!!
杖が2本あることで支持基底面が安定して転びにくくなります
背筋も伸びて歩く姿勢も良くなりますよ
2本杖だから年寄りくさくないね!
(父と2人でする)散歩も歩くのが楽になったから楽しいよ!
とニコニコしながら毎日使ってくれました。
散歩は高齢者にとって簡単にできる運動なので、歩くのが苦にならず楽しんでできるようになったことは私もとても嬉しかったです。
施設入所の親への贈り物
親の介護が必要になるなど身体の状態や家庭の事情で、施設への入所や老人ホームで生活しないといけないご家族もたくさんいらっしゃいます。
現在はカメラ機能がついた家電やスマートフォンを使えば、距離を遠く感じない場面もあるかと思います。
一緒に暮らしていなくて、時々しか会えないと
「何をあげたらいいかな」
「こんなの好きかな?」
とプレゼントを選ぶのに迷ってしまうのではないでしょうか。
また、施設によってはNGの贈り物もあるかと思います。
私がいくつかの施設で働いていて、「このプレゼントは床頭台に置けていいな」「こんな贈り物はご利用者さんも私たちも嬉しいな」と思ったもの3選をご紹介します。
3位 お菓子
2位 写真
1位 ちょうどいい上着
【喜ばれるプレゼント】お菓子
・賞味期限が比較的長いもの
・個包装のもの
・容器に入ったものは食べた後ゴミに出せるもの(ビンや缶よりプラスチック容器)
・口の中の水分をうばってしまわないような、しっとり系のお菓子
・認知症の方は一度に食べてしまうかもしれませんので、本人に渡しておく場合は職員さんに一言伝えて下さると助かります。
・また、持病や疾患によっては食べられないものもあるかもしれませんので、可能であれば事前に施設に伺ってもいいかもしれません。
・量が多い場合は、「1日ひとつずつ渡して下さい」や「お菓子でお腹がいっぱいになったら食事を調節して下さい」などお願いしてもいいと思います。
高齢者になっても甘いものは好きです。それに高齢者だから食が細くなる、あまり食べられなくなる、ということも当てはまらない人が多いです。
いつもお腹を空かせている人も割と多いので(笑)、お菓子は喜ばれます。
水ようかんやゼリーなど冷蔵が必要なものでもお願いすれば大丈夫だと思います。
注意したいのは「他の利用者さんに配らないように」ですね。
病気で食べられない方もいらっしゃいますし、「私はもらってない」などいざこざの原因になっても困ります。何が事故の元になるか分かりませんから。
親御さんが渡しそうであれば「職員さんから渡してもらうようにお願いしていますよ」など話しておくといいかもしれません。
【喜ばれるプレゼント】写真
おじいちゃんおばあちゃんの写真でなくてもいいんです。
子供さんが小さかった頃の家族のスナップ写真
旅行に行った時のもの
なんかは素敵ですね!
娘さんや息子さん、お孫さんの楽しそうな写真があればいつもそばにいてくれている気がします。
写真を見ながら職員もたくさん話しかけられます。
お孫ちゃんがランドセルを背負った写真に
「○○おばあちゃん、僕一年生になったよ♪」と写真に手書きで一言書いてあって、おばあちゃんはとっても嬉しそうでした!
プレゼントにすると可愛い写真立てに入れて持ってこられますが、その際の写真立ては陶器やガラスなど割れやすいものは避けるといいですね。
入れ物にこだわるよりはたくさん写真がある方が喜ばれます。
これ、100均だけど日めくり式で写真がたくさん入るし、立てておくとめっちゃ可愛いですよ!
【喜ばれるプレゼント】ちょうどいい上着
施設は空調管理をしていますが、
エアコンが入ってると年配の方は少し寒がったりします。
暑い寒いの感覚も鈍くなってきて、一年中厚手の衣服を着ている人もいます。
薄すぎず厚すぎない、カーディガンやライトダウンのベストのようなものが1枚あると、1年通して暑い寒いの気温に対応できるので助かりますね。
季節ごとに肌着や洋服の衣替えをしてくれたり、
季節にあった洋服を持ってきてくれるご家族は
職員としても嬉しいものです。
介護が必要な利用者さんの肌着などは、
・前開きタイプ
・マジックテープではなくワンタッチのスナップボタンのもの
着せやすくて助かります。
次に面会に来られた時など、プレゼントした服を着てくれていたらご家族も嬉しくなりますよね!
施設入所の親への贈り物 できれば避けたいもの3選
3位 お菓子
2位 割れ物
1位 生花(アレンジメント)
【避けたいプレゼント】お菓子
このお菓子は、「賞味期限が短いもの」です。
賞味期限が短くて美味しそうなものは面会に来られた時にご一緒に召し上がられて、賞味期限が比較的長いものを職員に言づけて下さると安心です。
【避けたいプレゼント】割れ物
お部屋や床頭台に置いて「いつでも思い出して」という優しいお気持ちは、職員の私たちにもよく伝わります。
ただ、素材が陶器やガラスなど衝撃で壊れやすいものだと
「当たって落としたら…」
「利用者さんがけがをしたら…」
と心配し扱いが怖くなります。
そうなると「壊さないように」と直しこんでしまうかもしれないので、せっかくの贈り物、できれば避けてほしいものです。
【避けたいプレゼント】生花(アレンジメント)
父の日、母の日もそうですがお花のプレゼントはとても華やかで心が和みます。
私個人的にはお花をもらうのはとても嬉しいのですが、
アレンジメントの生花は手入れ(お世話)がなかなかできませんし、
枯れた時の片付けも意外とかさばります。
本来はオアシスで水やりをしなくても長持ちするのがアレンジメントの良さなのですが、
煩雑な業務に追われ「気づいたらアレンジメントがドライフラワーになっていた」
ということもよくあります。
24時間換気でオアシスも乾燥が早かったり…。
私はお花を贈られるなら「切り花」をおすすめします。
水をかえるだけですから。
花束よりブーケタイプの少し短めのもの。
できればそんなに大きくなくていいので
花びんも(ひとつでいいので)あるといいですね。
ちなみに、
鉢植えの花は「根がつく」から「寝付く」を連想させるし、
土から虫や細菌感染のリスクもあるのでNG
という施設もあります。
花の色も、差し色ならいいのですが
「青、白、紫」などはお悔やみのイメージが強いので
「黄色、オレンジ」などのビタミンカラーが好まれます。
「あげたいもの」より「ほしいもの」
人は贈り物をする時、相手への愛情や思いが強いほど「これは喜んでくれるんじゃないか」と“私があげたいもの”を選ぶ場合が多いと言います。
サプライズであげる時はそれもいいものですが、
本人が「ほしいもの」を選んでもいいかもしれません。
「ほしいもの」を選ぶ際は高齢になれば、若い時と違い身体的な高齢者の特性がでてくることも考慮
・目が見えにくくなる
・耳が聞こえにくくなる
・足が弱って歩きにくくなる、転びやすくなる
お父さんお母さんはどんな趣味がありますか?
「趣味として長年やってきた」などお好きなことに関連した贈り物もいいですよね!
趣味に関していえば、
高齢者の特性で「目が見えない」「指が言うこときかない」と話す方も多いので
「好きだった事がしたくなくなった」というケースもあります。
「欲しいものはないよ」、と仰られる親御さんには思い切って
家族旅行のプレゼント
もいいですね。
日帰り温泉でもスケジュールをハードにしなければいい思い出になるし、
プレゼントに便乗して家族みんなのんびりしていいと思います。
自宅で暮らす親御さんの中には
「家族みんなで遊べるものがいい」
と話される方もいました。
お孫さんと一緒に遊べるもの
「うちに来た時は一緒にゲームしようか、パズルしようか」と。
写真やカメラが好きな人なら
ちょっと奮発してデジカメはどうでしょう。小さくて軽いものやミラーレスも最近のものは高性能なのに使いやすくなりました。
写真撮影という名目で外出のきっかけも作ってあげられるかもしれませんね。
施設やホームにいるなら、時間つぶしにもなる
「間違い探し」や
「塗り絵」の本なども好きな方は熱心にされていますよ。
【高齢両親が喜ぶプレゼント】まとめ
自宅で暮らす親は自立度がそれなりのレベルの方が多いので
「健康」のためのプレゼントが喜ばれるかもしれません。
施設やホームに入所の方には
「家族の絆が感じられるもの」
私が自分の親に贈って喜ばれたものは
「トランポリン」
「健康ステッパー」
「2本杖」です。
どれも高齢者向けで健康やリハビリ面で多少の効果が期待できるものです。
入所施設や老人ホームで働いた経験から、
家族と離れて生活している親御さんに「喜ばれるのではないか」
と思って選んだプレゼントは、
『寂しさや退屈を少しでも紛らわせてくれるもの』
『季節を感じられるもの』です。
入所されている高齢者の日々はとても単調です。
「楽しい」
「嬉しい」
「優しい」
といった感情が毎日の中に少しでもあれば
意識せず過ぎる当たり前の「生きている」時間が
価値のある時間になるのではないかと思っています。
「誰かと」
「何かと」
関われるきっかけになるものをプレゼントでき喜んでくれれば嬉しいですよね。
贈り物を選ぶのはとても悩まれるのではないかと思いますが、少しでも参考になれば幸いです。